シゴト地図

株式会社品川グループ本社

事業領域が広いから
いろんな可能性を感じます。

挫折の後、スタートした就職活動

 学生時代、イベント運営のアルバイトでステージ設営や進行管理を経験。表舞台を支える裏方仕事に魅力を感じ、地域振興やまちづくりに携わる公務員の道を目指した本江愛美さん。7月の筆記試験を経て最終面接まで進んだが、結果は残念ながら不合格。一般企業へと舵を取り直した。
 「周りはもう決まっている人が多かったので焦りを感じました。募集を終了している企業も多く『もう業界を選んでいる場合じゃない』と思い、県内の事務職で検索。ヒットしたのが当社でした」と本江さん。

 クルマの知識は無いに等しかったが、ともかく訪問。採用担当者から、募集している本部総合職の経営企画部の説明を受けた。
 「会社のために新しいことを始めたり、改善策を整備したりしている部署。私がやりたいと思っていた裏方の仕事に近いのかもしれないと思い、面白そうだなと思いました。フロアの雰囲気も和やかでいい感じでした」

 最終面接では、品川社長と面談。本江さんが大学の卒論で書いた「尊厳死の是非」について詳しく聞かれたという。
 「それまで受けた面接では、志望動機や入社後にやりたいことなど、お決まりの質問が多かったのですが、社長は私の卒論内容について詳しく聞いてくれました。私が1つ話すと10は返ってくる。私の思いや今まで学んできたことを掘り下げてくれ、どんどん話を膨らませてくれる…。頭のいい人だと思いました。こんなトップのもとで働けたらいいなと思いました」
 結果は採用。本江さんは品川グループ本社の経理部に配属された。

入社以来、経理を担当する本江愛美さん。3年目から採用事務局も担当し、学生に近い立場からインターンシップや座談会を企画運営。高評価を得ている。
入社以来、経理を担当する本江愛美さん。3年目から採用事務局も担当し、学生に近い立場からインターンシップや座談会を企画運営。高評価を得ている。

チャレンジできる社風がある

 本江さんは経理部門の担当になり、先輩5名のもとで働くことになった。主な業務は朝と夕方の振込入金確認、売上金の確認、銀行対応、仕訳伝票の入力作業など。お金に関わる業務なので、ミスがないようダブルチェックを徹底しながら、丁寧な仕事を心がけた。
 「聞けば教えてくれる、助けてくれる環境なので、不安はありませんでした。先月できなかった事ができるようになる、時間がかかっていた事が早くできるようになるというふうに、少しずつですがスキルアップを実感することができました。2年目には品川商事(タイヤ・ガソリンスタンド運営)の経理を一人で任せてもらえるようになりました」と本江さん。

 3年目になる昨年からは新たに経営企画部の採用事務局の仕事が加わり、本江さんは営業職の採用を担当。インターンシップの企画運営や採用サイト担当者とのやりとり、志願者への連絡などをこなしている。
 インターンシップでは、約5回の店舗体験会を開催した。営業スタッフを招いた質疑応答や、先輩社員との座談会を企画。細かいタイムスケジュールも考え、当日の進行係も担当した。
 「学生への連絡が行き届かなかったり、段取りが悪かったりすることが多く、自分の不甲斐なさを痛感しましたが、先輩のフォローのおかげで何とかやり切りました。大変でしたが、私が学生の頃にやってみたいと思っていたイベント企画の仕事が実現できていると思うとすごく嬉しかったし、やりがいも感じました」

 先日は高校生に向けた出張授業を体験した。立山町にある雄山高校を訪問し、自動車業界の近況や技術革新について、また環境負荷を減らす水素自動車について説明をした。パワーポイントでグラフや資料を作成し、高校生が理解しやすい言葉遣いやイラスト表現にこだわり、入念な準備をして当日に備えた。
 「50分の授業はあっという間でしたが、高校生たちが懸命にメモを取り、熱心に聞き入ってくれたのが嬉しかったです。わかりやすかったという感想ももらえ、有意義な体験でした。人に伝えることの楽しさを実感しました」と本江さん。

社会人は想像以上に楽しい!

 公務員への道から方向転換し、一般企業の社員になった本江さん。3年が過ぎ、社会人生活にもすっかり慣れた頃では…?。
 「働きやすさと居心地の良さを感じています。大学の同級生には人間関係が大変で辞めてしまった人や、体力的にきついとか、待遇が良くないとか、会うたびに愚痴をこぼしている人もいます。おかげさまで私は入社以来、いい先輩やいい同僚に恵まれ、いろんなことにチャレンジさせてもらっています。学生の時は、社会人は辛いものだと思っていましたが、意外に楽しいですね!」と微笑む。

 品川グループでは、そのスケールメリットを生かした活発な社外活動で広く知られている。例えば幼稚園などに交通安全教材を贈呈する「交通安全キャンペーン」や、植樹活動を行う「グリーンキャンペーン」、福祉車両の贈呈、14歳の挑戦など。また近年はSDGsにも積極的に取り組んでおり、環境省が定めるガイドライン「エコアクション21」の認証をグループ全体で取得。省エネや省資源、廃棄物削減などの事業活動にも継続的に取り組んでいる。

 「SDGsに関しては、上層部主導ではなく社員一人ひとりが自主的に取り組むスタンスが定着していると思います。また、当社は社員満足の向上にも力を入れている企業です。私が所属する経営企画部がその窓口として取り組んでいるので、将来は私も社内制度や職場環境の整備に携わってみたいと思っています。あとは…。当社は女性管理職がまだ少ないと言われているので、ずっと先の話ですが、自分も管理職を目指してみたいです」と展望を語ってくれた。